みどりやという店名は私にとって特別なものです。祖母のお店の名前です。
今回、2024年10月に「プラット」から「midoliya(みどりや)」と名を変え、リニューアルオープンしました。そしてこの看板の更新を機に、みどりやについてお話したいと思います。
昭和27年、みどりやはこの場所で、木造の小さな小間物屋として始まりました。元々は曾祖母が「つくいや」という料理屋をしていましたが、祖母は自分にむいていないと思い、そのお店の一角を借りて商売を始めました。新緑のきれいな5月に開店したので、祖母の兄がみどりやと名付けました。その後、時代の移り変わりと共に小間物屋から毛糸屋、そして洋服屋と姿を変えていきました。祖母が高齢となり、父がお店の半分を借りて「プラット」というギャラリーをオープン。その後、祖母が他界し、みどりやは閉店となりました。この度、祖母の孫にあたる私がギャラリーをリニューアルオープンするにあたり店名を考えた時、頭に浮かんだのはみどりやでした。
私はみどりやと共に育ちました。
みどりやを通して、仕事というものを感じたり、七夕祭りでは飾り作りなどを体験し、お客様や商店街の方々との交流など、学びや楽しい思いを沢山経験することができました。そして祖母の姿です。祖母は朝から晩まで一生懸命働いていました。大変なこともあったと思いますが、お店が大好きで生きがいでした。来店されるお客様はお買物だけではなく、祖母に会うことも楽しみにされていました。お店がお茶会場となることも風景の1つでした。
そんな祖母やお客様の姿がとても心に残っています。
私も祖母のみどりやのように、来店された方が楽しい時間を過ごして頂けたらと思います。
祖母が大事にしてきたみどりやを、思いを込めて繋げていきます。
今後とも「midoliya(みどりや)」をどうぞ宜しくお願い致します。